ガンバ大阪オールタイムベストイレブン(1993~2017) -私の好きなもの-(赤尾滋樹)

生野支部Web担当の島田です!

支部役員の皆さんの趣味嗜好を掘り下げて人となりを知ってもらおうという企画、「私の好きなもの」。

今回は赤尾滋樹先生。Jリーグ創設時からずっと応援しているというガンバ大阪の歴代メンバーで、「俺のベストイレブン」を作ってもらいました。

サッカー好きなら必ずやる妄想企画ですね(笑)。赤尾先生による解説とともにお楽しみください。

(なお、この記事は関西弁のイントネーションでお読みください。)

赤尾滋樹のガンバ大阪オールタイムベストイレブン(1993~2017)

メンバー解説

パトリック・エムボマ -別次元の怪物-

エムボマはホンマに衝撃的やった。ベルマーレ戦やったかな、Jリーグデビュー戦。強烈なボレーシュートを現場で生で見たんよ。あれはいまだにはっきり覚えてるわ。

一人だけモノが違うっていうか、「そんなん反則やろ」って思わず笑ってしまうようなプレーを連発してくれたからなぁ。対戦相手からしたらバケモンみたいやったと思うわ。ガンバにおった期間は短いけど、あの頃はボールを前に出しさえすれば、エムボマが全部何とかしてくれるような期待感があったわ。

とにかく規格外。フォワードではまず外されへん圧倒的な存在です。

 

(Web担当註:多分これです)

 

宇佐美貴史 -ガンバの至宝-

宇佐美は選ぶしかないでしょ。なんせ「ガンバの至宝」やから(笑)。

若くしてバイエルン・ミュンヘンに選ばれるほどの逸材やからね。残念ながら海外ではまだ思うほど結果を残せてへんけど、国内ではJリーグベストイレブンに2回も選ばれてるし。自分で点を取る突破力・決定力もあるし、トップ下やサイドのポジションもできる器用さもあって、抜群に上手い選手やと思います。

ガンバのユースチーム出身っていうのもええね。ガンバユースはええ選手いっぱい輩出してるけど、宇佐美はその中でも屈指の選手って言われてる。

ただねぇ、正直まだ物足りん部分もあるんよね。もっとやれると思ってるから。宇佐美にはどうしても厳しくなってしまうんよね。これはもう期待感の裏返しということで(笑)。

 

礒貝洋光 -色褪せない天才の煌き-

このベストイレブンの企画を聞いて、まず一番最初に決めたのが礒貝。それだけ思い入れは深いねぇ。典型的な「未完成の天才」っていう印象やね。とにかくセンスの塊みたいな選手。礒貝が思うようなプレーを存分にやれてたら、どんな存在になってたやろ。

ただ、初期のガンバは弱かったから、礒貝が考えるようなプレーに周りがついていかれへんかったんかもしれん。それで礒貝もやる気なくす、っていうような悪循環があったらしいわ。

正直、若いころから天才天才ってチヤホヤされてて天狗になってた部分もあったような気がするねん。昔の選手やからあんまり走れへんし、守れへんし。選手としての心構え的な部分でも未完成やったように思う。

結果的に選手としては目立った成績を残せてへんねんけど、それ以上の才能を持ってたのは誰もが認める選手。もっと活躍するのを見たかったという思いと、Jリーグ創設時の初期メンバーという思い入れもあって選びました。

 

家長昭博 -プロも唸る天才ドリブラー-

家長はね、本田(圭祐)より上手かったんよ。ガンバのジュニアユースで家長と本田は同期やったんやけど、家長がおったから本田はユースに上がれんかったっていうのは有名な話。

家長はとにかくドリブルが上手い。家長がセレッソにおった時代に、清武(弘嗣)が家長を見て「上手すぎる」って驚いた、というエピソードもあるくらい。体形は割と胴長でちょっと短足気味なんやけど、こけないんよ。強くて、上手い。

ただ、西野監督と相性が悪かったみたいで、あんまり使ってもらわれへんかったんよ。天才的なテクニックがあるのはわかってるんやけど、監督の戦術と家長のプレースタイルが合えへんかったんか、単に仲悪かったんか(笑)。

そういうのがなければガンバの歴史にもっと名を残しててもおかしくない選手やと思うんやけどね。

 

遠藤保仁 -もはや説明不要、日本を代表するゲームメーカー-

遠藤はいわずもがなでしょ。コメント不要やと思うんやけど。選ばなしゃあない(笑)。

遠藤の好きなところは、あの飄々としたところやね。あの一見何考えてるんかわからんようなところがチームに安心感を与えてるように思う。慌てずに間を作れる落ち着きとかボールキープ力とか、遠藤がいてることで安心感があるんよ。

まぁ遠藤はボランチとしてのイメージが強いから今回はボランチとして選んだけど、攻撃的なポジションでも決定力あるし。あとフリーキックの精度もすごい。

Jリーグのベストイレブンももう何回選ばれたかなぁっていうレベルやし、日本代表での実績も圧倒的やし、まぁ絶対選ばれる選手です。

 

今野泰幸 -攻守をつなぐユーティリティプレーヤー-

今野はね、いじられキャラやねん(笑)。前はFC東京におって、その頃から日本代表に選ばれてたんやけど、そんな選手がガンバに来てくれてホンマに助かってます。井手口(陽介)も、遠藤とか今野の高いレベルのプレーを間近に見て勉強した、って言うてるらしいし。そういう意味でもありがたい存在。

今野はボランチが多いけど、ディフェンダーも高いレベルでこなせるユーティリティさが持ち味やね。スタミナもあって良く走ってくれるし、ボールも獲れる。遠藤が攻撃に参加するときも今野がいてると安心やし、今野自身も攻撃の起点になれるし。

ガンバのボランチはいい選手がいっぱいいてるから正直迷ったんやけど、ここは今野で。

 

(Web担当註:岡田監督から無茶ぶりされる今野選手と森本選手)

 

宮本恒靖 -最終ラインの司令塔-

宮本はなんといっても頭の良さやね。ラインコントロールの上手さは観客席から見ててもわかったもんなぁ。ライン統率力、試合の流れを読む力、状況判断力、そういうのが見ててわかるようなプレーをしとったもんね。ラインを上げすぎず、下げすぎず、試合全体を見ながら上手いことコントロールしてた。トルシエ監督の戦術(フラットスリー)は宮本がおったからできたわけやからね。

正直もうちょっと背が高かったら、っていうのはあったけど、やっぱりガンバのセンターバックと言えば、“ツネ様”やね。

 

山口智 -困ったときの山口様-

山口は割と背が高くてヘディングの競り合いも強かったし、ボールも獲れるし、安心感のあるディフェンダーやったね。Jリーグベストイレブンにも3回選ばれてる。

結構セットプレーで点取ってくれたわ。コーナーキックで他の選手がマーク厳しいときなんかに山口にボール入れるんよ。「困ったときの山口様」やった。

宮本とのコンビは安定感があったわ。ディフェンスメインの宮本と攻撃参加もできる山口はいいコンビっていう印象やった。

今回は山口を左サイドバックとして選びました。ホンマはセンターバックで選びたかったんやけど、他の左サイドバックが決め手に欠けるから仕方なく。こんなとこでも「困ったときの山口様」やわ(笑)

 

(Web担当註:ディフェンス背後から走りこんでヘディングを決める山口選手とそこに見事に合わせた遠藤選手のコーナーキック)

https://www.youtube.com/watch?v=jdNLTaMZPZA

 

加地亮 -歴代最高のサイドバック-

加地はFC東京から移籍してきたんやけど、その頃からバリバリの日本代表で。ええ選手がきてくれた、と思ったね。ガンバはそれまで3バックが多かったんやけど、加地が入ったおかげで4バックもできるようになっていったから。

加地は何といっても運動量やね。とにかく走れる。ディフェンスももちろん一生懸命やってくれるし、攻めるときはオーバーラップしてセンタリング上げたり自分で切り込んだり。攻守の切り替えも早くてすぐ戻るし。

右サイドバックは加地。ここは迷えへんかった。文句なしにガンバのNo.1サイドバックです。

 

シジクレイ・デ・ソウザ -初優勝を支えた大きな壁-

シジクレイはガンバが初めて優勝する前の年に加入したんよ。それまでディフェンスが弱かったんやけど、シジクレイが入ってだいぶ安定するようになったと思うわ。その頃から優勝争いに絡むようになって、次の年に初優勝。嬉しかったなぁ。

シジクレイはゴール前のデカい壁、っていうイメージ。体が大きくてフィジカルが強い。背も高いから空中戦に競り負けへん。よう守ってくれたよ。

実は、宮本、山口、加地の3人はすぐ決まったんやけど、4人目が決まらへんかったんよ。山口をセンターバックで考えてたんやけど、そうするとどうも左サイドバックが決め手に欠けて。せやから山口を左に回して、中央を宮本とシジクレイ、という構成にしました。

 

東口順昭 -ビッグセーブ連発の頼れる守護神-

キーパーは今の日本代表に選ばれてるということもあって東口で。東口はアルビレックス新潟から来てくれたんやけど、東口が守るようになってからガンバのゴールが安定したな、っていう印象。

東口はミスが少なくてプレーに安定感があって、その上たまに変なのを止めてくれるんよ(笑)。東口のミラクルなセービングで何回も助けられてる。

ちなみに東口もガンバのジュニアユース出身で、家長とか本田と同期やねんで。この世代はすごい選手が多いわ。

 

(Web担当註:オウンゴールを間一髪回避する東口選手のスーパープレーと素早い切り返しからの流れるような得点シーン)

 

次点となった選手たち

もちろん他にも候補の選手はいっぱいいてるよ。

たとえばアラウージョとか。アラウージョは初優勝した年に1シーズン33点取って得点王になってる。それ以来30点以上取った選手はJリーグにいてないねん。それぐらい強烈な結果を残したんやけど、残念ながら1年しかガンバにいてないから、思い入れっていう面で今回は外れました。

ボランチも稲本とか明神、あと井手口とか、日本代表クラスのすごいメンバーがいっぱいおるんよ。ガンバはここの人材が豊富すぎる(笑)。まぁ遠藤は別格として、今回は今野を選んだけど、この辺は好みの問題やろうね。

左サイドバックは和田を考えたんやけどね。Jリーグ初年度の開幕戦、万博で見てたんよ。相手は浦和レッズで、1-0で勝ったんやけど、その1点を決めたのが和田やねん。あそこから歴史が始まってるから、ちょっと特別な思い入れがあるんやけどね。ただベストイレブンとしては選びきれへんかった。

(Web担当註:和田選手の記念すべきゴールを含む開幕戦のダイジェスト)

あと、佐藤慶明も入れといて。大阪教育大学附属天王寺小学校・中学校の後輩なんよ。「サッカーがしたい」という理由で、附属高校には進学せずにサッカーの強豪北陽高校にわざわざ行った、という当時としては変わり者。その後ガンバに入団してる。ファルカン監督の時には日本代表にも選ばれたし。まぁその頃はレッズに移籍してたんやけど(笑)。大阪教育大学附属天王寺小学校が今年140周年で、その記念行事として小学生にサッカー教室をやってくれることになってます。

それ以外にも本並とか二川とか、迷ったメンバーはいろいろいてるけど、とりあえず現時点ではこれが「俺のベストイレブン」ということで。

 

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